「私の歩んでいる道 ジャーナリストとして」植村隆氏講演会

グリーン九条の会第9回例会の元朝日新聞記者植村隆講演会が620日開催されました。
当日会場(ニューオータニイン札幌)に約70名のご参加を頂き「私の歩んでいる道 ジャーナリストとして」の演題で映像も使いながら2時間にわたり植村さんの熱い思いを存分に語っていただきました。
従軍慰安婦問題報道の先駆けとなる1991年の朝日新聞記事に対し特に昨年から吹き荒れた理不尽なパッシングにこれと敢然と戦うご本人を擁護、応援する動きも今大いに高まってきています。
当会では歴史を正しくとらえ、基本的人権を守るという立場から植村さんご自身を多くの方々によく知ってもらい、さらには植村さんをとりまく問題を深く知り考えていただきたいとの思いでこの講演会を計画しました。

植村さんはまず韓国の仏像にひきつけられた高校時代から大学時代、そしてジャーナリストの道への歩みの中で韓国のことば、文化、そして韓国の人々への深い愛着に至る流れを紹介しました。
1991年の従軍慰安婦問題記事は歴史の陰に埋もらせてはならない戦争の犠牲に光を当てたもので、その後次々に他の報道機関も取り上げるようになった過去の事実、そして昨年の一部週刊誌報道から端を発したアンフェアなレッテル貼り、個人と家族、勤務大学へのパッシングとそれを煽る動きを事実の資料をもって示されました。
対しその流れに抗したご本人の断固とした姿勢を擁護、応援する市民の声、団体の広がり、最近では国内の歴史研究者団体の声明や、アメリカの日本研究者集団のメッセージへと繋がったこと等の説明がありました。
もはやこれは植村さん個人の問題ではなく正しい歴史認識、基本的人権、民主主義を守る問題として参加者一人ひとりが受け止めることができたのではないでしょうか。
植村さんは最後に参加者からのいくつかの質問にも答えたうえで、「不当な攻撃には絶対に屈しない」との力強い確固としたことばでお話を結び、参加者が多くの勇気をいただく2時間となりました。

開催にあたり今回もまた医療九条の会・北海道、たかさき法律事務所九条の会、エンレイソウ九条の会、ビー・アンビシャス9条の会・北海道に加えて植村応援隊、メディア・アンビシャスのご協力をいただくこととなりました。宣伝から当日の運営までご援助をいただき心よりお礼申し上げます。
植村さんの今後益々のご活躍を祈念するとともに、お忙しい中わざわざご参加いただきました皆様に心より感謝申し上げます。


2015624日 事務局